過活動膀胱について
過活動膀胱でお悩みの方へ
当院を利用していただいている患者さんの中で40代50代の女性の患者さんの割合が多く、頻尿や尿漏れに悩む方に多く遭遇してきました。中でも過活動膀胱に悩む人は、年々増加傾向にあると思います。
日本排尿機能学会の過活動膀胱診療ガイドラインによると、40歳以上で過活動膀胱の症状のある人は1040万人に及び、そのうち56%が女性だと言われています。過活動膀胱は年齢と共に発症が増える傾向があります。尿漏れに関しては以下の分類があります。
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腹圧性尿失禁
- 切迫性尿失禁
- 溢流性尿失禁
- 機能性尿失禁
また、頻尿に関しても女性だけではなく男性でも生活に支障をきたすほどの尿意に悩む方も多いのも現状であります。どんな時に尿意に襲われますかと聞くと…
- 水に触れたとき
- 外出しようと思ったとき
- お風呂へ入ったとき
…など、悩みは様々であります。
膀胱の働きについて
腎臓から常時送られてくる尿を一時的に貯めておくような袋のような臓器であります。
膀胱の内側は排尿筋と言う平滑筋(意志に関係なく働く不随筋の一種)で形成されていて、尿がたまると風船のように膨らむようになっています。
また、尿道から尿が勝手に漏れないように尿道括約筋と言う筋肉によって膀胱の出口は閉じられています。膀胱がいっぱいになると、脳へと信号が伝えられて尿意を感じます。
そして、脳から排尿命令があると尿道括約筋が緩み、排尿筋が収縮して排尿が始まります。
過活動膀胱とは
“膀胱が活動しすぎる”ことで膀胱内にそれほど尿が貯まっていないのに膀胱の筋肉(排尿筋)が収縮して、我慢しがたい尿意をもよおす病気の事であります。
昼間や夜間の頻尿、尿漏れを招きます。健康な膀胱であれば風船のように柔軟性がありよく伸び縮みしますが過活動膀胱になると膀胱が硬直して尿を少量しか貯めることができなくなります。
症状
・尿意切迫:急におしっこをしたくなる
・頻尿:1日8回以上就寝時にもトイレに起きる
・切迫性尿失禁:トイレに行くまでおしっこをもらしてしまう
原因
※はっきりとした原因はわかっていません。
・妊娠
・肥満
・便秘
・加齢により膀胱機能の衰退
・自律神経の乱れ
・ストレス
・脳と膀胱を結ぶ神経回路の障害
・男性の場合は前立腺肥大
などが考えられます。
アプローチ方法
骨盤底筋を整えること
そもそも骨盤底筋と言う筋肉は、骨盤底部で内臓を支える筋肉であります。
この筋肉が衰えると内臓が骨盤内に落ち込み、膀胱が圧迫されたり、頻尿や尿漏れを起こしやすくなります。
自律神経の乱れを正すこと
排尿コントールするのは自律神経であります。この機能にトラブルが出ると膀胱内に少量しかないのに尿意を感じたり正常な状態とは逸脱してしまいます。自律神経を整える治療の中でもツボ療法は古代から伝わる民間療法であります。
施術では
身体の緊張点を探してそこへ施術をしていきます。身体の不調があるとき特に過活動膀胱で悩む方は、“膀胱に緊張がある”ことを多くみてきました。膀胱に緊張があると身体のバランスが乱れ、重心も乱れてしまいます。
身体の重心が乱れると、そのバランスをとろうとして骨格や筋肉に歪みを生じます。さらに血管やリンパ管が圧迫され流れが滞り、身体の機能が低下してしまいます。
緊張点を緩めて、さらに身体の歪みを整えることで本来の姿へ近づけるように施術をしていきます。