鍼灸師向けに講演をしました!
2021年5月2日、ZOOMを用いて同じ協会(整動協会)に属する鍼灸師向けに講演を行いましたので報告します。今回のテーマは集客(集患)についてであります。
『ツボネット集客大作戦~月50人新患を集めるすのさき鍼灸整骨院の裏側に迫る~』
患者さんにきてもらう手段はたくさんあります。当院のように紹介がオーソドックスでありますが初回無料&大幅値引き・一時的なキャンペーン・地元の有識者、有名人に来てもらい拡散させると言ったことが業界で行われていますが自分としてはストレスになると思いこれまでこのような手段を踏み入れたことはありません。
要は、瞬間最大風速を吹かすようなことはしたくはないのです。
鍼施術が医療の一旦としての役割を果たすことを考えたとき、上記の紹介以外の集客方法が正しいのかどうか疑問になります。わかりやすく言えば、病院に行く理由としてに大幅値引き・著名人が来てたからと言う理由で一歩を踏み出すのかどうかと言うことです。答えはNOであります。患者さんは『あの頃(不調がない状態)の自分になりたい』と思い私を頼りにしてくれるわけです。私もその想いを汲み取り、持てる最大限の力で何とかお手伝いしたいと思います。鍼灸師の免許をとったときのあの頃自分は『鍼で健康作りをお手伝いしたい』と言う純粋な想いからこの業界に入りました。
病院で『初回値引き』・『〇〇キャンペーン』と言った文言を見たことがありません。施術料(治療費)が安いからと言う理由で店を選ぶ人も一定数いるのは理解していますが私は技術で勝負したいと心の底から思っていました。
そのような心とは裏腹にいざ業界に飛び込むと目につくのは『初回値引き』・『大幅値引きキャンペーン』であります。患者さんを呼び込み、リピーターを作っていくやり方です。この時の謳い文句は『骨盤のズレ』・『姿勢のズレ』・『猫背』・『ストレートネック』と言う誰もが気にするビッグワードであり、その後回数券を購入させる流れです。これがうまくいくと治療院にとっては、患者さんを囲い込み大幅な利益を得ることも可能になります。現代では、治療院のサブスクリプションもあるようです…。
回数券は当院でも販売していますが主旨が違うと考えています。囲い込むわけでもありませんし、その目的が明確であれば『良かったらどうですか?』と言う方針で進めています。
2016年、私が副院長に就任した時には治療業界は飽和状態になりつつありました。時間を売りにした60分〇〇円マッサージを始め、ホテル・大型スーパー・スーパー銭湯にはリラクゼーション施設が当然のようにあります。私には仕事をする上で競わないといけない相手が多く見え、この先の未来は暗闇しか見えませんでした。
友人からは『あそこのマッサージは気持ちよい・上手い』など言った声も聞こえてきて、当時は、鍼の特権を生かすためにも『ストレッチ整体+鍼』の領域で生きていこうと思っていました。『+(プラス)鍼』の形は鍼灸師にしか出来ないオプションであり、それなりに集客は可能でしたが私も患者さんも長くは続きませんでした。
(当時は考えなかったが)慢性的なものでちょっと揉んでほしいと言うニーズを掴んでいたと思います。患者さんからは『時間が空いたから』と言った理由で来院され、優先順位の低さを伺う事が出来ました。これも私にとってストレスであります。
必要なときに手助ける出来る存在でありたいけど、イマイチ自信がない、頼れる人もいない…『時間が空いたから』ではなく、『今の不調(ぎっくり腰等)を解消してほしいから』と思う人が来院されるまでの導線が描くことが出来ないでいまま、時間だけが刻まれていきました。
この人生が続くかと思いきや2017年の春に札幌で整動鍼のセミナーがあることを知りました。鍼灸師になり約10年経った頃でした。副院長に就任して、半年過ぎた時期であります。これまで鍼灸を含め治療系のセミナーは今まで色々なものに参加してきました。
札幌、東京、大阪…
脈をとる経絡治療、トリガーポイント療法、あと〇〇法まで…特に鍼灸セミナーは名人みたいな見たいな人が出てきて、モニターさんが受けて『おぉ!!』というのものが多くその後は
『練習してねー。』『感覚で覚えてねー。』『古典に載ってるから見てねー。』
と言う勉強会が多いのが現状であります。
しかし、“即効性”・“再現性”を特徴とする整動鍼は古武術整体(活法)の理論と実践から導かれた鍼技術であります。
動きを整える事を主体とした整体
相手を活かす整体
と捉えれば、『整』『動』『活』がキーワードになる鍼技術に出会うことになったのです。私のような年代、免許取りたての人、ベテラン域に達している人でも習うものは知らないことであり横一線です。多めに設定してある実技の時間で鍼灸師同士が協会の教科書に書かれているツボが本当に身体に反応するのか確かめます。
ピンポイントでツボを捉えることが出来るとそれが再現されます。
セミナー終了して、これだ!と感じたのが率直な感想です。鍼灸師として成功している先輩方をみてこれで生きていこうと決意したのを覚えています。少しずつではありましたがスキルアップと同時に患者数も増え始め楽しくなっていた頃、整動協会の先輩方と集客の話になったときに『症例集客』というのを教えてもらいました。そこで出会ったのがこちらであります。
整動鍼の創始者、栗原先生が過去に症例集客について執筆しており具体的な方法が載っています。いつ・どんな人が・どんな経過を辿り改善されたのか・症例のポイントは何か・どこのツボを使ったのかを柱に1ページずつ書いて積み上げていきます。
当時はこのやり方をベースに院の症例ページやブログに1患者さんが卒業後に1ページを書いていました。Facebookが盛んだったことから書いたものを院のページに張り付けたり、患者さんに写真を撮らせてもらい載せていました。
患者さんが卒業される→症例を書く→新しい患者さんがくる→
と言うループを作り、これを自分の中でのルールとしました。繰り返し行っていると様々なケースに遭遇をすることが出来ました。その1つとして
『今朝、ブログをみて早速電話しました』と整形外科へ行こうか整骨院へ行こうか悩んでいる人が同じ境遇の人が当院にきており、どのように改善されたかを知ることを出来たからという人が増えてきました。
その後、札幌や東京で開催されていたセミナー・勉強会に積極的に参加し技術の向上に努めることにしました。院の外に出ることで様々な鍼灸師に出会うことも私にとって大きな刺激になりました。その中でも中心な話題は『集客』であり、外部委託の方法・PPCの運用なども教えてもらいました。
何となく要領を掴んでいた事や患者数が徐々に伸びてきた事を理由に“外部に委託しなくももっと自分で出来るのではないか”と思い続け、未だに広告費をかけずに運営しています。加えてツボネットの運用も始まったことも私の想いを加速させました。
ツボネットは症例報告を主としたサイト構成になっており、どこの院でどんな患者さんがどのように改善されたかが書かれています。全国から集まった症例数は3200件以上になり日々更新されています。今までは、“WHOで発表されている鍼の適応症状は~”という文言が一般的ではありましたがツボネットではもっと掘り下げた部分に目を向けています。患者さん目線を考え、鍼灸院への導線までも意識したものとなっております。
当院は、ツボネット創設期のメンバーという事もありスタート時から症例を書き続け、今では1350件以上の症例が掲載されています。私の手法としては、ツボネットにアップする→ホームページのお知らせ欄に添付→ブログに添付→グーグルマイビジネスに添付するのが日課となっております。すると多方面から症例報告をみましたと言う声をもらえるようになりました。ただ、これもそう簡単にはいきません。鍼灸院に来られる患者さんの悩みは多岐に渡り、患者さんを集めることさえ難しいのですから。地道に症例を重ね、1症状100症例を超えた頃から実感が湧いてきます。
当院の実績では腰痛で530件以上・肩こりで288件以上となっておりこの2つの主症状をメインに派生した悩みも多く聞きます。
コロナ禍において、業界はどうなったのか?実情はどうか?
2020年から新型コロナウイルスが世界を巻き込み、WHOからもパンデミック宣言が出ました。これにより仕事・プライベート活動が制限された方も多いと思います。この困難な環境下でも当院で出来ることをやり続けています。
2017年9月に副院長に就任してからゆっくりと業績を伸ばしてきましたが2020年の4・5月は前年月比の-(マイナス)を経験しました。
-を経験してもやることは変えないことにしました。情報はSNS中心に集めましたが治療院業界は自粛休業する所を始め、-に動いていたことを察知しました。-を受け止めコロナが明けたときの事を考えると『継続』でいいと思いました。
実際には“コロナが明ける”ことはありませんでしたがうまく付き合っていくことを考えると急上昇を見込めない業界であるので、特別なことをして最大瞬間風速を吹かせることは自分のストレスになることはわかっていました。焦ることはありません、本当の勝負はここからといつも思っています。
コロナに乗じない、軸は崩さないことが大事
コロナ禍において、“免疫を高めよう”と耳にしたことがあると思います。鍼や手技療法を通して免疫を高めるシステムは今のところ確立されていません。このツボを刺激すれば、免疫系が高くなる…食事も同じと思っています、これを食べれば免疫系が高くなると言った単純な話ではないと思っています。
免疫は、生まれながら自分で獲得していくものであり落とさないことが大切であります。そのためにしっかりと食べて・活動して・眠れていることが前提であります。この3つを鍼で手助けすることは可能でありますがコロナと結びつけてはいけません。
ただコロナの後遺症で悩む方【コロナ後遺症の症例】
は鍼灸施術で対応してきました。お悩みの方はご相談ください。
当院にはナンバーワンでなく、あなたのオンリーワンでありたいと言う想いから生まれた、“あなたのライフパートナー、笑顔の先にあるものを目指して!”と言う理念があります。身体のトラブルがあって、〇〇できないとしょんぼりしてしまいます。トラブルを解消できたときに見れる笑顔の先には、〇〇したいという自己実現があります!そのような希望を叶え、お手伝いするのがライフパートナーすのさき鍼灸整骨院の壮大なミッションであります。【当院の経営理念】
集客(集患)を考えていないときこそ、好循環が生まれる
臨床→ツボネット→臨床→ツボネット…
とうまく循環が生まれるときこそ、集客とは考えていません。上手くいってないときこそ“集めよう、集めよう”と思ってしまいがちであります。集めようとしているとそれこそストレスとなり思い通りにいかない時間が流れていきます。
自然と集まる力が備わるとより最善を尽くしたい思いが強くなっていきます!この力こそ、本当の集客と気づいたのでした。
すのさき鍼灸整骨院
副院長 洲崎 和広(すのさき かずひろ)
はり師・きゅう師、柔道整復師の国家資格を持っています。
その他、姿勢指導士・ケアマネジャーを取得。
『魔法をかけられたみたい』と言う患者さんの笑顔を活力に北海道室蘭市で活動。
趣味はワンランク上のホテルに泊まること