腰臀部の痛みと共に起きた脚の痛み
症状
3年前に化膿性脊椎炎の診断を受け入院における絶対安静から腰痛を感じるようになった。その半年後に仕事の土木業に復帰し今まで腰痛には気を付けながら過ごしていた。4日前の朝、身支度をしている時に左の腰部に激痛が走りその日は痛み止めの薬を飲み仕事へ行った。その晩からさらに痛みが広がり、次の日からは脚の痛みを感じ仕事を休むようになった。すぐに整形外科にかかり『骨は曲がっているし、狭くなっている。年齢相応のもの』と特に診断名はつけられなかった。痛み止めの薬と湿布を処方され経過をみていたが変わらなかったため連絡をいただいた。
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来院者
男性
60 代
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期間
2023年3月 ~ 2023年4月 -
頻度
ほぼ毎日 -
通院回数
2回
施術と経過
座位では症状がなかったが立位で誘発された。また腰を伸ばすことが難しいため全ての動作時に引っかかるような痛み方をしていた。そこで、腰部と下肢に関わる臀部のツボに鍼をすると左の腰部・左腓骨からふくらはぎ外側の範囲へと局在化した痛みへと変化した。そのため、関連する腰部のツボに鍼をすると腰痛は消失し、下肢痛は半減した状態となった。 次の日の2回目『腰は伸ばせるようになった、昨日よりも良い。足も良いような気がする』とのこと。背臥位で股関節を動かすと症状が誘発されることがわかった。そこで起点となっていた腰部の緊張を取り除くため臀部のツボに鍼をすると股関節の動きが解消された。仕上げに仙腸関節の緊張を取り除き、臀部のツボに鍼をすることで状態を高めた。 以降、仕事復帰され1週間おきにメンテナンス目的での施術を続けている。
使用したツボ
まとめ
本件のように腰痛と下肢痛と言うように同時多発的に起こる症状もあり得ます。このようなとき共通するポイントを取り除くことでその後の経過に大きく影響を与えます。今回は臀部の緊張を取り除くことで課題が明確になりました。また、立位で誘発されたことからも臀部に注目した理由の1つでもあります。
担当スタッフ
洲崎 和広