過敏性腸症候群について
過敏性腸症候群でお悩みの方へ
下痢や便秘、腹痛、ガス、お腹の張り、お腹がゴロゴロする…
などの症状でお悩みではないですか?
病院で検査を受けても腸にトラブルは見られず“様子をみましょう”と済まされることが多いのが“過敏性腸症候群”と言われています。近年増加傾向であり、日本人の約14%、10人に1人以上がこの疾患でお悩みを抱えています。
※以下の条件が当てはまると『過敏性腸症候群』の疑いがあります
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お腹の痛みや不快感が過去3ヶ月で、1か月に3日以上繰り返し起こった人
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お腹の痛みや不快感があるときに排便をすると、お腹の痛みや不快感が和らぐ
- お腹が痛かったり不快なときに便の回数が増えたり減ったりする
- お腹が痛かったり不快なときに便が硬くなったり柔らかくなったりする
今や消化器内科を受診する人の30%は過敏性腸症候群と言われています。
大きな原因はストレスと言われています。この病気は、“腸神経系”と呼ばれる複雑な神経系の調節がうまくいかず腸の中の神経が過敏になります。すると、腸の働き方や内容物の処理の仕方に異変が起きて、それが不調となり現れます。
腸が過敏になる原因とは
ストレスなど心理的な要因
ストレスを受け神経が緊張すると、腸内で神経伝達物質のセロトニンが過剰に分泌されます。それによって腸の運動が早くなったり遅くなったりして、下痢や便秘を引き起こします。満員電車に乗っているとき、大事な会議の前、試験の前など緊張する場面で下痢や便秘が特に起こりやすいことがわかっています。
腸内環境の悪化
腸内細菌は、悪玉菌より善玉菌の方が多い方が理想ですが薬やストレスなどにより悪玉菌が増えると腸に炎症が起きます。
ストレスを受けやすい人
社会的に地位が高い人など常にストレスと隣り合わせで生きているような人はなりやすいと言われています。
腸は外界と接する門戸
食物を食べる口、呼吸器の口を考えると細菌やウイルスも侵入する場でもあります。そのため、身体全体の免疫細胞の約6割が腸内存在します。腸内の神経細胞は約1億個もあり、腸自ら判断する『第二の脳』と言われるほどの機能をもっています。
脳と腸の関係は、脳からの命令だけではなく腸からの脳へメッセージを発します。腸内の状態によって、その情報が脳へ伝えらえそこから身体のあらゆるところへ影響を及ぼします。
さらにそのネットワークによって腸内細菌が身体のあらゆる臓器に影響を与え、脳すらコントロールしている可能性も示唆されています。
外世界からやってくる様々なものを身体の中で最初に処理しなければならない場所のため全身との繋がりをもち、得たものを体内のあらゆる場所へ送り出す重要な働きがあります。
心、自律神経の問題も腸とリンクする
テストの前になると緊張して…
大事な試合前に下痢をして…
このような経験がある人も多いと思います。
脳と腸は迷走神経を通じて腸と双方向で連絡を取り合う『脳腸相関』の関係にあります。
前述した緊張時のお腹のトラブルの一例と言えます。うつの患者さんに便秘や下痢が多いこと、腸内細菌が生み出した有害物質が脳に達して認知症を招くこも報告されています。
つまり腸内環境の悪化が脳に影響し、心の問題を引き起こすこともあります。
腸内の悪玉菌が増えることで様々ながんの原因になることもありますし、アレルギーや肌荒れ、肥満に至るまで“心と体の問題は腸と連動する”といっても過言ではありません。
腸の調子が悪い方のほとんどが表情が暗く元気がありません。『脳腸相関』の関係であることからも心の健康と腸内環境は密接な繋がりがあります。
人の情緒に関係するホルモンでセロトニンと言うホルモンがあります。このセロトニンの働きは、腸管運動を活発にしたり、自律神経バランスを整えて、心を前向きにする作用があります。
また、興奮物質であるノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑える効果があるためイライラを起こしにくくなります。心の平穏には、このホルモンの分泌がポイントでありそれに影響するのが腸内バランスであります。このためセロトニンは幸福ホルモンと言う別名もあります。
①最高のパフォーマンス出せる身体
胃腸の調子が悪いと痛みや症状が出て、持てる力を発揮できないものであります。
胃腸が健康であれば、どんなに緊張する場面でもベストパフォーマンスを出せるはずです。
②免疫力の向上
胃腸は身体の中心にあり全臓器の3分の2を占めています。そのため胃腸のトラブルは全身の悪影響へと繋がります。胃腸が健康であれば、血管も柔らかく、認知症などの脳の病気にもなりづらく、肌もきれいになります。