NEW座位での背部痛と胸椎伸展時の異音を伴う慢性的な違和感
症状
デスクワークを主とする症例者が、1年前から左の背部・肩甲骨付近に違和感を感じ始めた。座位での胸椎屈曲時に痛みが生じ、伸展時にはパキパキという音を伴う強い違和感を訴えている。座位での持続的な鈍痛があり、それに伴い呼吸が浅くなり、疲労感の増加や仕事への集中力低下を引き起こしている。趣味のバスケットボール時には症状を感じないものの、デスクワークでの姿勢が症状に影響を与えていると考えられる。
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来院者
男性
30 代
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期間
2024年12月 ~ 2024年12月 -
頻度
1回通院 -
通院回数
1回
施術と経過
触診により、左側の脊柱起立筋に強い緊張が認められ、伸展時には脊柱起立筋より外方に強いコリを確認した。施術では、まず背部との関連性から腹部の緊張に着目し、膝周りのツボに鍼をしたところ、脊柱起立筋の緊張が緩和された。さらに、残存する動作時の痛みに対して肩甲骨周りのツボに鍼を行ったところ、痛みが消失した。施術後、座位での違和感と動作時の痛みが消失し、呼吸のしやすさも改善した。
使用したツボ
まとめ
デスクワークによる姿勢の影響から生じた背部の慢性的な違和感に対し、腹部の緊張に着目した施術アプローチが効果的であった。膝周りと肩甲骨周りのツボへの鍼により、脊柱起立筋の過緊張が緩和され、症状の改善に至った。本症例では、直接的な痛みの部位だけでなく、体全体のバランスを考慮した施術が奏功したと考えられる。デスクワークに従事する方の背部痛に対して、腹部の状態にも注目することの重要性が示唆された。
担当スタッフ
洲崎 和広