セーバー病と言われた踵の痛み
症状
踵の痛みが約3週間前からあり経過を見ても変化が無かったので整形外科を受診した。診断は「セーバー病」であった。医師の助言通り、安静と服薬をしたが一向に変わらなかった。 母親がこの痛みを治療できる所を検索して当院を探し当てた。週3回の空手、週2回の水泳を習っており周囲の学生と比べても活動量が多い事がわかった。 踵の静止時痛、歩行時痛があり、それに負担が大きくなると同側の膝の痛み、つま先の痛みが出ることもあった。 友達と思いっきり遊べない事や好きな空手や水泳が出来ない事が一番の悩みであった。
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来院者
女性
7 歳
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期間
2018年8月 ~ 2018年9月 -
頻度
週1回程度 -
通院回数
5回
施術と経過
初診日、踵の痛み(静止時痛・歩行時痛)・膝の痛み・つま先の痛みが両側に出ていた。一番痛い所である、左の踵の痛みに施術を集中した。 座位にて頭部・肩甲骨内縁に緊張がみられたためそこに5分置鍼して様子をみた。最初は、背中を触るとくすぐったい様子だったが鍼を抜いてからは普通に触れることが出来た。 次に仙骨を触れると硬結がみられたため、そこに鍼をした。歩いてみると本人から『痛くないです』と言われためこの日は終了した。 二診目、『あの日から50時間痛くなかった』と言われた。来られた時は左の踵の痛みのみであり前回と同じように施術をした。 三診目、この日の朝から初診日のように両側痛み、やはり左踵の痛みが一番であった。今までの施術に加え、左右の腰部外方にあるツボを使い様子を見た。 四診目、『痛くない時間が増えてきて前の日の学校帰りまで痛くなかった。』体育にも参加できており経過も良さそうでした。前回と同様に施術を行いました。 五診目、施術終了後に踵に痛みがない事を確認して全ての施術を終了しました。
使用したツボ
まとめ
本症例は初診時に確認した背中のくすぐったく感じる現象を抑える事にポイントをおきました。くすぐったいと言うのは全身が緊張していることを示し痛みを感じやすい状態を作ってしまいます。身体の緊張が抜けると背中等の筋肉の硬結がみやすくなりピンポイントでのアプローチが可能になります。また、原因となっている腰部や仙骨部の緊張を解くことで痛みを改善できたと思います。
担当スタッフ
洲崎 和広