妊娠後期の悪阻と逆子
症状
妊娠33週となった来院日、定期検診の日であった。その時に逆子という事がわかり、逆子体操の他に出来る手段として調べると鍼灸であった。そこで地域検索をして当院に来られた。妊娠初期にあった悪阻が後期にもあり、食欲がなく吐いてしまうことがしばしばあった。常に鳩尾あたりがムカムカして、時間帯別で言えば朝に強く出る。母体の体重減少がみられるが胎児の方は問題なかった。産婦人科では逆子体操と左を下に寝るようにと指示があり、2週間後の検診で逆子の改善がみられなければ、帝王切開の説明となると言われた。
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来院者
女性
30 代
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期間
2021年4月 ~ 2021年4月 -
頻度
週2~3回 -
通院回数
4回
施術と経過
お腹の緊張が強く、特に左季肋部の緊張が目立つ。この圧迫が悪阻のもととなっていると判断した。ここをゆるめるように手と足のツボを用いたところ、お腹全体の緊張がとれてきた。 2回目、『前回終わってから調子が良く、今朝もご飯が食べれた。今までよりも上(上腹部)を蹴っていることが多かった。』とのこと。 前回の施術方針に加えて、肩甲骨の緊張を解くことでさらに作用を高めた。 4回目まで同様の施術を行い1回目の施術以降は悪阻症状がみられなかった。また、セルフケアとしてお灸のやり方を伝え体調維持にも繋げた結果、その後の検診で逆子の改善・出産の報告を受けた。
使用したツボ
まとめ
胃腸の不調は、子宮を取り囲む内臓の硬さとなって胎児の動きを邪魔してしまうと考えました。 今回は33週と遅くお腹も硬い状態でありましたが、胎児の動きやすい環境が作れたことがポイントであります。
担当スタッフ
洲崎 和広