顔の右半分が動かなくなった顔面神経麻痺
症状
5日前の朝、うがいをしようと口に含んだ水が漏れることで異変に気が付いた。右半分の顔が動かなくなり慌てて脳神経外科クリニックを受診した。診断は軽度の顔面神経麻痺(ベル麻痺)であるとのこと。ビタミン系・ステロイド系の薬を処方され様子をみていたが当初から変化はない。眉毛・口は動かず目の瞬きが上手く出来ない。涙が出てこないため目が乾き頻回の目薬が必要である。仕事柄パソコンが多いが文字がみえにくいため仕事にも支障をきたす。食事も食べづらい状態であった。右側表情筋が動いていないことから目尻、口角の高さが非対称であった。
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来院者
女性
40 代
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期間
2023年6月 ~ 2023年7月 -
頻度
週2~3回 -
通院回数
6回
施術と経過
顔面の動きを回復させるためには顔面神経への血流を良くすることである。何より頚・肩のコリがあると巡りが悪くなることから頚背部を中心にすすめた。また、デスクワークの仕事柄食いしばりによる顎関節の緊張・股関節の捻じれもみられたため合わせて対応した。 1回目の施術後目立った動きの変化はなかったが『何となく肩が軽くなった』とのこと。 2回目の施術前に確認すると『口の縦の動きは改善したため食べ物を食べるとき楽になった。い・えの口を横に開く動きの時に歯が見えない。あとは目が乾く閉じづらい』とのこと。2回目からは後頚部の緊張が目立っていたため併せて対応した。 3回目には『肩凝りが取れてきて朝が快適になってきた。いの口をするときやや開きづらい。涙を流す機会が減ってきている』とのこと。病院でも治りが早いと驚かれる。 4回目『だいぶ良い。涙も出なくなった。目の瞬きが遅れる、笑ったときに左の健側に引っ張られる』とのこと。 5回目『表情に関してはほぼ問題ないくらい。顎が浮いているようなふわふわした感じが耳周辺に感じる』とのこと。こちらで瞬きの動きを確認しても左右同じ速さになっていた。病院では経過観察を伝えられる。 6回目以降も経過良好であり、現在はメンテナンス目的での施術を続けている。
使用したツボ
まとめ
発症から5日という早いタイミングの条件に恵まれていたため、早期回復に繋がったと思われます。頚背部の緊張が強いと顔面神経への巡りが悪くなり表情筋が動きづらくなってしまいます。その原因を全身から見つけ出し、1つ1つアプローチしていく事が重要であります。 また、病院ではセルフケアも伝えられず『顔面部を強く押してマッサージした方が良いのか』と聞かれるほどでした。あくまで顔面神経へ巡りを良くすることが目的であるためホットタオルや周辺のストレッチに励んでもらいました。
担当スタッフ
洲崎 和広