NEW体位変換時に痛む急性の背部痛
症状

突如発症した右背部下部の痛みを主訴に来院。動作時にズキンズキンとした痛みが出現し、特に体位変換時に強い痛みを伴っていた。坐位から仰向け、仰向けからうつ伏せになる際に著明な痛みがみられ、低いソファーに座る際にも症状が増悪していた。夜間に症状がピークとなり、背部の屈曲動作で痛みが誘発される状態であった。
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来院者
女性
50 代
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期間
2025年4月 ~ 2025年4月 -
頻度
1回通院 -
通院回数
1回
施術と経過
初診時の所見では、背部の屈曲動作時に痛みが確認され、特に体位変換時に顕著な症状がみられた。施術では、背部の緊張に関連する手足のツボに対して鍼を行った。施術直後より、起き上がり動作が改善し、うつ伏せになる際の痛みも消失。動作時の痛みが軽減され、その後の症状の再発報告はなかった。
使用したツボ
まとめ
急性の背部痛に対して、背部の緊張に関連する手足のツボへの鍼施術が有効であった。症例者は数週間前に風邪に罹患しており、主症状は改善したものの痰の残存と喉の違和感が続いていた。この潜在的な要因に着目し、背部の緊張や肋骨の可動性を評価したうえでの施術アプローチが、症状の即時的な改善につながったと考えられる。体位変換時の痛みを主訴とする症例において、直接的な施術部位だけでなく、関連する四肢のツボへのアプローチと、先行する体調変化を考慮した治療選択が効果的であることが示唆された。
担当スタッフ
洲崎 和広